「相続した土地があるけど、どうしたらいいのかわからない」「どうせなら相続した土地を上手く活用して利益を得たい」と思っても、実際どう活用したらいいのかわからない人は多いです。そこで本記事では、相続した土地を上手く活用する方法について解説します。活用方法の選び方やチェックポイント、注意点についても解説するので参考にしてください。
土地活用のメリット
土地活用には多くのメリットがあり、個人や企業にとって有益な選択肢となる場合があります。ここでは、土地活用の主なメリットについて詳しく説明します。
収益が見込める
土地を活用する最大のメリットのひとつは、収益を得ることができる点です。未利用の土地をそのまま放置しておくと、固定資産税などのコストがかかるだけで何の利益も生み出しません。
しかし、アパートや駐車場、賃貸物件の建設や事業用地としての利用など、土地の使い方次第で安定した収益を期待できます。とくに人口が多い都市部や交通の便がよい場所にある土地の場合、賃料収入や駐車場の料金収入は大きな財産となるでしょう。
また、土地を貸し出す場合、自己資金で開発するのではなく、企業や他者に土地を貸して運用してもらうことも可能です。これにより、自分で運営リスクを負わずに収益を得ることができます。
たとえば、大手企業がその土地を利用して事業を展開する際、定期的な地代収入を得られる可能性があります。これにより、経済的な安定を図ることができ、長期的な収益源を確保することが可能です。
賃貸物件だけでなく、駐車場やコインランドリーなど、手間が少なくても安定した収益を得られる選択肢もあります。さらに、観光地などではキャンプ場やレジャー施設としての利用も考えられ、収益の幅が広がります。これにより、地元経済に貢献する一方で、収益性を高めることができます。
節税対策になる
土地を有効活用することは、節税にもつながります。土地を所有していると固定資産税や都市計画税が発生しますが、未利用の土地の場合、それらの税金負担が重くなることがあります。
しかし、土地を活用して建物を建設したり、事業用に転用したりすることで、これらの税金を軽減できる場合があります。たとえば、賃貸住宅を建てることで、住宅用地の特例により固定資産税が軽減されるケースが多くあります。
さらに、相続税の観点からも土地活用は効果的です。相続税は不動産の評価額をもとに算定されますが、賃貸物件を建てることで評価額が下がることがあります。その結果、相続税の負担を軽減できる可能性が高くなります。
すべての節税効果が得られるかは場合によりますが、土地を賃貸にすることにより、課税額が減少する仕組みを活用することは、資産を効率的に守る方法のひとつといえるでしょう。
一部の地域では、住宅を建てることで得られる税制優遇措置もあります。
また、事業用の施設を建設した場合、初期投資に対して税制上の控除や減免が適用される場合もあるため、土地活用は単なる収益だけでなく、長期的な税負担の軽減にもつながる可能性が高いのです。
資産を遺すことができる
土地を活用することで、後世に残せる価値ある資産を形成することができます。土地は元々の価値が高いだけでなく、賃貸住宅や商業施設などの建物を建てることで、その資産価値をさらに高めることができます。
とくに、人口が増加している地域やインフラが整備されている地域においては、土地や建物の価値が将来的に上昇する可能性が高いため、長期的な投資としても魅力的です。
加えて、資産を後世に残す際に、現金ではなく土地や建物として遺すことで、相続人がその資産を有効に活用できる機会を提供できます。たとえば、子どもや孫がその土地を活用して事業を行うことや安定した賃貸収入を得ることが可能です。
資産を遺す際には、土地をただそのまま残すのではなく、有効活用した状態で残すことで、相続人にとってより大きなメリットを提供できます。
また、土地や建物を遺すことで、相続時に家族間での資産の分配がスムーズに行えるという点も重要です。現金での分配ではなく、価値のある資産を分け合うことで、家族全体の経済的安定を図りやすくなるため、計画的な資産活用が求められます。
土地活用のデメリット
土地活用には多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。慎重に検討し、適切な計画を立てることが重要です。土地活用の主なデメリットについて詳しく説明します。
初期費用の準備が必要
土地を有効活用する際には、初期費用がかかることが一般的です。たとえば、アパートや賃貸住宅を建設する場合、建築費用や設計費用が必要になります。
また、建物を建てる前に土地の整備や造成が必要な場合もあり、そのための費用が追加されることもあります。さらに、建物を建設するだけでなく、賃貸経営や事業運営を行うためには設備の導入やインフラ整備が必要で、その費用も考慮しなければなりません。
初期費用を準備するために銀行からの融資を受けることが一般的ですが、融資を受ける際には信用力や返済能力の審査が行われるため、全員が簡単に資金を調達できるわけではありません。
また、借入金を利用して土地活用を行う場合、将来的に安定した収益が得られる見込みがなければ、返済に苦労することになります。とくに経済状況が悪化した場合、予定通りの収益が見込めないリスクもあるため、初期費用の準備とその後の資金管理には充分な計画が必要です。
さらに、土地自体が整備されていない場合、地盤改良や環境保全のための費用も発生します。地震や洪水などのリスクがある地域では、これらの対策費用も高額になる可能性があります。
初期費用を充分に見積もることができないと、計画全体が失敗するリスクもあるため、事前の調査が欠かせません。
維持費がかかる
土地活用の大きな課題のひとつとして、維持費がかかるという点が挙げられます。土地や建物を有効に活用しようとする際、単に建物を建てて収益を得るだけではなく、その建物を維持し、適切に管理するための費用がかかります。
具体的には、建物の修繕費用、定期的な清掃やメンテナンス費用、設備の更新などが含まれます。これらのコストは、建物が新しいうちは少なく済むこともありますが、年数が経つにつれて増加していく傾向にあります。
とくにアパートや賃貸物件の場合、設備の不具合や外壁の補修などが必要になることがあり、これに対する対応をおこたると、物件の価値が下がり、最終的には収益にも悪影響をおよぼします。たとえば、水道やガス、電気といったライフラインの設備が古くなると、故障や事故が発生するリスクが高まり、それを防ぐために定期的な点検や修繕が欠かせません。
さらに、土地そのものにも維持費がかかる場合があります。たとえば、駐車場や商業施設として利用している場合、舗装の補修や緑地の管理、周辺環境の美化なども必要です。これらの費用を考慮に入れずに土地活用を進めると、計画が予想外のコストに圧迫され、収益性が低下する可能性があります。
したがって、土地活用を成功させるためには、長期的な視野で維持費を見込んだ計画を立てることが重要です。
空室のリスクがある
土地活用、とくに賃貸経営においては、空室のリスクが常にともないます。建物を建設し、賃貸物件として運営する際、空室が発生するとその分の収益が減少し、固定費用やローンの返済に対する負担が増すことになります。
空室が続けば続くほど、その負担は大きくなり、最悪の場合、赤字経営におちいることもあります。
空室が発生する要因はさまざまで、地域の人口減少や経済状況の悪化、競合物件の増加などが影響します。とくに地方や郊外の物件では、人口の減少にともない、入居者がなかなか確保できないケースが増えてきています。
また、新築物件やほかの物件と比べて設備が古い場合、立地が不便な場所にある場合も、入居者のニーズに合わず、空室が発生しやすくなります。
金利上昇のリスクがある
土地活用を進める際、多くの場合で初期費用を借入金で賄うことが一般的です。とくに建物を建設するためのローンは長期にわたる返済が必要となり、その間の金利変動は大きなリスクとなります。
金利が低い時期に借入を行った場合、固定費用としての利息は比較的低く抑えられますが、金利が上昇した場合、その分の支払いが増加し、経営に大きな負担をもたらす可能性があります。
とくに変動金利での借入を行っている場合は、金利上昇のリスクをより強く受けることになります。
たとえば、世界的な経済状況や国内の金融政策の変動により、急激な金利の上昇が起こることがあります。これにより、毎月の返済額が大幅に増加し、キャッシュフローが悪化する可能性が高まります。
相続した土地の活用方法
相続した土地は、うまく活用すれば利益を得ることができます。活用すると経営者になり責任が伴いますが、ここでは、相続した土地の活用方法を5つ紹介します。
駐車場
駐車場経営は、更地の土地を相続した場合やコストを抑えたいときに有効な活用方法です。主にコインパーキング型か、月極型の2タイプに分かれます。相続した土地が繁華街や会社などが近い場合はコインパーキング、マンションやアパートの多いエリアなら月極駐車場のほうが利益を得やすいです。
コインパーキングなら、車が2台程度停められる5.62坪ほどのスペースがあれば手軽にはじめられます。しかし、地面の整備のほかに精算機やフラット板、看板などの初期費用が必要です。車12台が停められるコインパーキングの場合で、およそ140万円ほど掛かります。
月極駐車場は、個人や会社などと月単位で契約するため、契約が上手く行けば安定した収入が得やすいです。初期費用もアスファルト舗装や屋根などで、2台停められる月極駐車場で15万円~です。コストを抑えたい、すぐに経営をはじめたい人におすすめです。
トランクルーム
トランクルームは、土地にコンテナや施設を設置して、収納スペースを貸し出すサービスです。家に収まりきらない荷物をおけるため、首都圏を中心に需要が高まっています。コンテナを土地に置く屋外タイプと、建物の中のスペースを利用する屋内タイプがあります。
2階建てや3階建てなど高さを積めばより多くの人に利用してもらえるので、契約数を確保できれば利益につながりやすいです。コンテナの場合、4棟で100万円の初期費用と月の電気代が2万円などの運営費が掛かります。
ソーラーパネル設置
ソーラーパネルは、太陽光発電で電気を生み出し、電力を販売する活用方法です。電力は、国が始めた固定価格買い取り制度を利用すれば、20年の間は電力を電力会社が買い取ってくれます。150坪の土地で50kw分の設置容量があれば、年間約60万円以上売り上げられます。
ただし、初期費用が1kwで25万円ほど掛かるので、初期費用を回収できるまで数年掛かってしまいます。手間が少なく長期的に安定して収入が得られるほか、場所によっては自家消費もできるので停電時も安心です。
ただ、太陽が出ていなければ電力を貯められないほか、高温過ぎても電力変換効率が下がるので、地域によっては思った以上に電力を貯められない可能性もあります。
賃貸住宅
相続された土地が実家の場合、賃貸として経営することも可能です。初期費用はリフォームが必要ならリフォーム代で、運営費は住宅保険料や業者への手数料、税金などと大きな出費は少ないです。ただし、賃貸契約が結ばれなければ収入が入りません。
ただ、実家を取り壊さずに保有できるので、将来実家に住み直したい人や、土地の活用方法に迷っている人は、ひとまず賃貸に出すのも手です。
シェアハウス
相続された建物の部屋数を利用したりリフォームを施せば、シェアハウスの経営も可能です。入居者同士で共同生活ができるため、多くの人と交流したい人やなるべく安く入居したい人にとっては大きなメリットがあります。
経営する側としても、シェアハウス経営は空室になりにくいため収益性が高く、古い建物でも入居したい人が多いです。また、リビングダイニングやキッチン、バス・トイレなどの共有スペースと個室があれば、実家の内装を大きく変えなくても経営できます。
ガレージハウス
ガレージハウスは、住宅に車庫が組み込まれた住宅です。車やバイク好きな人や駅が遠い土地では需要があります。車を眺められるインテリアや作業しやすいガレージ、セキュリティが高い物件は、とくに人気があります。
賃貸の場合、駐車場台は別途取ることが多いため、そもそもの賃料を少し上げても車の所有者にとっては借りたいと思ってもらいやすいです。近隣の月極駐車場や賃料をよくチェックして経営すると、すぐに借りてもらえる可能性が高まります。
ホテルやゲストハウス
相続した土地が駅チカや観光地、ビジネス街など人が多く集うエリアなら、ホテルやゲストハウスの経営がおすすめです。とくにゲストハウスはホテルのように手厚くサービスする必要はなく、しっかりしたセキュリティシステムを導入すれば、経営や管理がしやすいです。
また、外国人が泊まる機会が増えやすく、多少高くても連泊してくれる確率が高いためシーズンによっては大きく稼ぐこともできます。ただし、文化の違いからトラブルになることもあるので、言語の習得や外国語に強い人材を雇うなどの対処が必要です。
コインランドリー
コインランドリー経営は、賃貸の多い住宅街にある土地で、20坪ほどと小さめな土地を相続した場合におすすめです。また、ランニングコストがあまり掛からない経営をしたい方にもおすすめできます。
洗濯機や乾燥機、待合スペースなどを設置する初期費用が4,000万円ほど掛かりますが、20坪でも月60〜80万円ほどと、安定的な収入が期待できます。アパートなどの賃貸経営よりも稼げる可能性が高いです。
自動販売機設置
小さめの土地を有効活用したい場合は、自動販売機を設置するのもおすすめです。とくに近年では、冷凍食品の自販機の普及も増えています。また、御当地の食品や近隣の飲食店のメニューなどを楽しめる自販機も増えており、自販機目当てに旅行をする方も増えています。
自動販売機の設置や管理は、基本的に業者が負担してくれる場合が多いため、掛かるのは1台につき2,000円から6,000円程度の電気代です。季節や節電機能の有無によって異なります。
自販機単体の経営のほか、商業施設や賃貸の経営と合わせて行うことも可能です。とくにコインランドリーでは、小銭をつくれるように設置してあるところもあり、相乗効果で利益を得ることもできます。
飲食店
飲食店の経営は、賃貸住宅経営よりも多くの収入を得られる可能性が高いです。ただし、経営する飲食店の種類や需要によって土地に求められる要素が異なるため、事前調査は念入りに行いましょう。
飲食店として貸す場合は、住居よりも1.5から2倍程度高い賃料を設定できます。しかし、飲食店として活用すると、内装が大きく変わったりニオイや染みなどが残ることもあります。
また、10年以上の長期的に安定した収入が得られる可能性は10%程度と少ないため、どんな飲食店が入るかで左右されやすいです。
ビジネスビル
相続した土地の高さ制限が高いなら、商業用やビジネスのためのテナントビルを建てるのもおすすめです。会社や飲食店などが入れば、賃貸料で収入が得られます。
ビルがすでにあれば初期費用があまり掛かりませんが、一から建てると数千万円から数億円と初期費用が多額になります。しかし、テナントが入れば大きな収入を安定的に得られるでしょう。ビジネスビルを運営するなら、長期的に付き合っていける信頼できる不動産を探すことが大切です。
コワーキングスペース経営
テレワークやフリーランスで仕事をしている方に需要のあるコワーキングスペースは、デスクやパーテーション、電源コンセントなどがあれば運営できます。そのため、ランニングコストが掛かりにくいのが魅力です。
オフィス街からアクセスがしやすいと、多くの人に利用してもらいやすいです。セミナーや交流会などのイベントも活用すれば、宣伝効果が期待できます。また、企業とタッグを組んで、利用し放題プランといったお得な施策を用意するのもおすすめです。
サービス付き高齢者向け住宅
設立費が億単位で必要になるため、経営するハードルが高いです。しかし、高齢者社会の今、サービス付き高齢者向け住宅は需要が高まっています。サービス付き高齢者向け住宅を建設や改修をすると補助金が得られるため、利用できそうな制度を見つけて申請しましょう。
また、サービス付き高齢者向け住宅を運営すれば固定資産税や不動産取得税などが軽減されたり控除されることもあります。まずは、自治体や国の制度をチェックしてみてください。
医療施設
クリニックを経営したいと考える医療従事者に、土地や建物を貸すことができます。管理者は医師免許が必要ですが、開設者や経営者であれば医師免許は必要ありません。
ただ、営利を目的とした開設はできないため、医療法人や一般社団法人を設立して非営利目的として開設しなければなりません。医療施設をつくって地域に貢献したい人におすすめです。
保育園
保育園は、全国的に足りていません。そのため、相続した土地を利用して保育園を経営すれば、待機児童を減らすことができます。土地のオーナーは保育士の資格がなくてもできるため、自身がオーナーになることができます。また、土地を貸して保育園を運営してもらうことも可能です。
ただし、保育の質を一定にするために、各自治体が設定する面積や設備の条件を満たさなければなりません。賃貸の場合、安定して経営できるように10年以上の契約が可能なことも条件のひとつです。
条件はおもに、園児1人に対して保育室で1.98㎡、園庭で3.3㎡を確保するほか、避難経路を二方向確保する必要があります。また、送り迎えに支障がないように、保育園に面している道路が4m以上の幅員であることも条件です。
ロードサイド型店舗
ロードサイド型店舗とは、交通量の多い道路に面している土地を利用して建てられるコンビニやファーストフード店、ファミリーレストランなどです。相続された土地が国道などの大きな道路に面しているなら、駅から遠くても集客しやすいです。
ただ、駐車スペースがないと利用客が増えにくいため、駐車スペースを確保することも大切です。全国的にチェーン店などを展開する企業に貸せるため、安定した収入が得やすいメリットがあります。
農地賃貸
畑や田んぼを相続した場合、農地として利用したい人に貸すことができます。田舎では庭をもつ人が多いため、あまり需要がないです。しかし都市部なら、家庭菜園をしたい人は多いので、農地賃貸募集などに掛けて募集すると人目につきやすくなるでしょう。
農地には住宅は建てられないため、あくまでも田んぼや畑としての利用に限られます。農地として賃貸しようと思ってもあまり需要が見込めない場合は、土地の目的を宅地に変えて住宅を立てることもできます。その際は、不動産に相談してみましょう。
墓地
墓地は、永続性や非営利性が求められるため、一般的には個人で勝手に新設できません。そのため、公益法人に土地を貸して収入を得る形になります。法人化すれば、自身がオーナーになることも可能です。
墓地は別の目的で利用しにくいものの、長期的に安定した収入が得やすいメリットがあります。また、自治体によっては個人で経営することも可能な場合があるため、興味がある方は各自治体に問い合わせてみましょう。
相続した土地の活用方法の選び方
相続した土地の活用方法選びに迷ったら、土地の活用方法に規制がないか、需要はどうなのかをチェックして選ぶことが大切です。ここでは、相続した土地の活用方法の選び方について解説します。
活用方法の規制で選ぶ
あらゆる土地は、周辺の環境を悪くしないためや自然災害や事故を防止するために、活用方法に規制があります。そのため、相続した土地にどんな活用方法なら問題なく実現できるか確認することが大切です。
たとえば、農地法によって農地以外の活用を制限していたり、都市緑地法によって都市環境を守るために規制をしているなどがあります。とくに東京では、都市計画法によって建物の高さ制限がある場所が多いので、住居や施設の建造を考えている人は確認しましょう。
また、急斜面な土地の場合は、地すべり等防止法や災害防止に関する法律などで規制されているケースもあります。
需要で選ぶ
土地の需要は、相続した土地の周辺の環境から読み取ることが大切です。住宅地や大きな商業施設の近くや、オフィス街や繁華街、大学や専門学校の有無などで判断しやすいです。
また、需要の把握の仕方は現地で確認することはもちろん駐車場やトランクルームならそれぞれの検索サイトを活用するのがおすすめです。賃貸住宅の場合は、地域の事情をよく理解している地元の不動産会社に相談するのがおすすめです。
コストで選ぶ
土地を活用すると、サービス設備を整えるための初期費用のほかに、税金が掛かるのがネックです。相続をした土地に掛かる税金は、相続税のほかに固定資産税や都市計画税が掛かります。なかでも相続税は、取得金額の10%~55%に加え、法定相続人ごとの税額も加算されます。そのため、支払う金額が大きくなりやすいです。
さらに土地を活用してサービスを提供すると、不動産所得税や住民税、法人税なども場合によって支払う義務が発生します。しかし、相続した土地に新築を建てたり住宅用の土地を取得した場合は、国の政策によって税の軽減措置を受けられる可能性があります。
土地を売るほうがいいケースもあるので注意!
相続した土地は、必ずしも活用しなければならないわけではありませんが、保持しているだけでは税金が引かれてしまいます。そのため、思い切って売ってしまうのもおすすめです。とくに、以下のケースの場合は売ることを考えてみましょう。
負担が大きくプラスにならないケース
経営するうえで土地が遠い場合や利益が見込めない場合、建物の老朽化やアスベストなどで解体に時間や費用が掛かる場合は、費用の負担がかさむ原因になりやすいです。
土地が生活圏から遠いと、維持管理に手間が掛かります。業者との立会いや利用者との面会などがスムーズにできないと、思うように経営しにくいことがあります。トラブルが起こった場合にもすぐに駆けつけられない可能性が高いです。気軽に行けない距離にある土地で、将来とくに使用用途がなければ、売ってお金に替えたほうがいいかもしれません。
ただ、老朽化の進んだ建物がある場合は、建物を残しておくほうが売却費用を抑えられたり固定資産税を抑えたりできます。ただ、土地の需要が高い場所ならすぐ売れる可能性があるので、あえてコストを掛けて更地にするのも手です。
相続した土地を売ろうか迷う方は、土地の有効活用事業者やファイナンシャルプランナーなどに相談するのがおすすめです。
遺産を分割するケース
土地の相続を複数人で受けた場合は、売って得たお金を分けるほうがトラブルを招きにくいです。共同で経営をすると、出資しあえば設備の整った施設がつくれるメリットはあります。ただし、手続きが複雑になるほか、経営方針や利益の配当などでトラブルが起きやすくなるため、あまりおすすめできません。
どうしても土地を活用したい場合は、共有名義を解消するのがおすすめです。共有名義は、一部売却や共同相続者の持ち分を買い取るなどの方法で解消できます。
【FAQ】よくある質問
- 土地活用を始めたいのですが、どんな会社に相談すればいいですか。専門の会社があるのでしょうか?
- 土地活用の相談先は、主に以下の4つのようです。■ハウスメーカー
プレハブ工法のアパートを中心に取り扱っています。系列会社で管理・運営まで総合的に対応している会社が多数あります。■工務店
木造・鉄骨など在来工法で建てる注文建築を主軸としており、自由設計のため、狭小地・変形地など柔軟に対応してくれます。■ゼネコン
鉄筋コンクリートのマンションやビルといった大型建物を取り扱っています。大手企業が多いため、安心感やブランド力が高く安心して任せることができます。■その他の専門会社
コインパーキング、トランクルーム、コインランドリーなど、それぞれの目的に特化している専門の会社です。
- 土地を活用するには、どのような方法や種類がありますか。
- 土地が狭く、形状がよくありません。それでも何かに活用できるでしょうか?
- マンションを建てるにはある程度の広さの土地が必要ですが、賃貸戸建て経営や駐車場経営であれば、狭い土地や形状のよくない土地でも活かすことができるようです。 また、トランクルームやコインランドリーの経営なども、狭い土地でも運営が可能な活用方法として注目されているようです。
- 土地活用を始めるには何から始めたらいいですか?
- まずはお持ちの土地でどのような活用ができるか、相談することをお勧めするようです。土地活用の主な相談先はハウスメーカーや工務店などだそうです。
- 土地活用を行うのと、土地を売却するのはどちらが良いのでしょうか?
- お持ちの土地の需要状況やお客さまの資金面での状況などによって異なるため、一概にどちらが良いかは言えないようですが、それぞれのメリットがあるようです。■土地活用をするメリット
・資産を持ち続けることができる
・安定した収入が見込める
・有効な節税対策になる
・地域に貢献できる
■売却するメリット
・まとまった現金がすぐに手に入る
・固定資産税や都市計画税の負担がなくなる
・土地の維持、管理費が不要になる
・将来の土地価格下落のリスクを回避できる
まとめ
相続した土地の活用方法について解説しました。活用方法は、駐車場やトランクルーム、ソーラーパネルの設置や賃貸住宅、商業施設や介護施設などがあります。ただ、相続した土地の活用方法の規制の有無や土地周辺の需要について調べることが大切です。
コストが大きく掛かって自分の負担が大きくなる場合や土地が遠方にあるときなどは、土地を保有するよりも売るほうがいいこともあります。これらのメリットやデメリットを踏まえて土地を上手く活用していきましょう。
低リスクで安定した収益を目指したい!
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土地活用の新たな一歩。駐車場経営で見出す可能性
最近、駐車場経営への注目が高まっています。なぜなら、都市部を中心に駐車スペースの需要は常に高く、限られたスペースを有効活用する方法として非常に魅力的だからです。しかし、実際に経営を始めようと思った時、多くの方が初期費用の負担や収益性の不安、立地選びの難しさなど、さまざまな疑問や不安を抱えることでしょう。初期投資としては、駐車場に必要な機器や精算機の購入、それに伴う工事費用が数百万円という大きな出費が予想されます。また、一括借上げ方式を採用している管理会社が多いため、稼働率に関わらず固定の収入しか見込めない場合もあります。これらの問題を解決し、スムーズかつ利益を出すためにサポートしてくれるのがパークエンジニアです。初期費用の負担軽減、収益性の向上、適切な立地選びのアドバイス、そして何よりもメンテナンスやトラブル対応のサポートを受けることができます。
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