実際のところ駐車場経営の利回りってどのくらい?

公開日:2024/03/15
実際のところ駐車場経営の利回りってどのくらい?

月極駐車場やコインパーキングなど、駐車場経営は初期費用があまりかからず安定した収益を得やすいといわれています。収益だけでなく利回りにも注意が必要ですが、地域や駐車場の種類により異なる場合もあります。この記事では、駐車場経営の表面利回りと実質利回りや相場、高い利回りを実現するためのポイントなども詳しく解説していきます。

駐車場経営の表面利回りと実質利回り

駐車場経営を含め、不動産投資には表面利回りと実質利回りというものが存在します。具体的にどのようなものなのか、また、違いがよくわからないという人も多いのではないでしょうか。駐車場経営に欠かすことのできない表面利回りと実質利回りについて説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。

︎表面利回りとは

駐車場経営において収益の管理に「利回り」が非常に重要な指標となるのですが、非常にシンプルなのが表面利回りとよばれるもの。別名でグロス利回りともよばれています。

この表面利回りは単純に年間の賃料と土地の価格をもとに求められるもので、年間賃料÷土地の価格×100(%)の数式で求めることができます。経費を含めないもっともシンプルな計算式で、大まかにどれくらいの収益が見込めるか判断するときに役立つ計算方法です。年間の収益のイメージをざっくり掴むのに効果的であるといえるでしょう。

︎実質利回りとは

表面利回りはどれくらいの収益が見込めるか、経費を含めず計算する一方、実質利回りは土地価格以外にも固定資産税や管理委託料などの初期投資やランニングコストも含めて計算します。

実質利回りは、(年間賃料-管理費)÷土地の価格×100(%)の数式で算出できます。経費などのランニングコストも含むため、より現実的で正確な利回りを求めることができます。初期費用や管理費用などにかかる費用がどの程度含まれるのかは管理会社や経営方針によっても異なるため、注意が必要です。投資判断の際には、表面利回りだけでなく実質利回りまで把握することが非常に重要になります。

地域別駐車場経営の利回りと相場

駐車場の利回りは、その地域やエリアによって相場も異なります。土地の値段が違うのはもちろんのこと、駐車場需要や初期費用に関してもエリアによって異なるためです。

月極駐車場の表面利回りは約5〜15%、コインパーキングでは約15〜30%が相場であるといわれています。これらはあくまで目安であり、駐車場の稼働率や需要の高さにもよるため実際の利回りの相場は地域によっても変動します。

実際の都市の平均地価を例に、主要都市圏や関東の主要都市などの地域ごとの実際の相場をご紹介します。まず東京都新宿区あたりの表面利回りの相場は約5.22%。名古屋市では約15.26%。大阪市では11.71%。千葉市では12.38%。さいたま市では7.00%。川崎市では5.28%が相場です。

このように地域によって数値は異なり、大きく相場に開きがあることがわかります。ひと口に相場といっても、利回りとその相場はエリアによって異なるため注意が必要です。

駐車場経営で高い利回りを実現するためのポイント

駐車場経営は低リスクで安定した収益が得られるものの、相場からみても高い利回りであるとはいえません。しかし、賢く始めれば高い利回りを出すことも十分可能です。具体的に気をつけるべきポイントを解説します。

︎土地(エリア)選び

駐車場経営は、周辺環境や駐車場の需要がある地域かどうかしっかりリサーチしたうえで効果的な土地(エリア)を選ぶ必要があります。月極駐車場はマンションやアパートに駐車場が隣接されていない場合や通勤用の社用車を停める場所が必要になるケースが考えられるため、住宅街はわりと需要が高いといえるでしょう。一方でコインパーキングは駅前や商業施設の近くが多く利用されるでしょう。

︎費用を抑える

初期費用やランニングコストを抑えることは駐車場に限らず経営において重要なことです。土地にかかる費用を安く抑える工夫をしたり、委託管理費を安くしてくれる業者を選べばランニングコストを抑えることができ、利回りを高めることができるでしょう。ただ、初期費用を抑えすぎて経営の質が落ちてしまわないよう注意が必要です

︎競合のリサーチ

土地が決まれば周辺の駐車場は全て競合ということになりますので、周辺施設も含めて駐車場のリサーチをしましょう。利用価格や稼働率をチェックすることでどのような駐車場が求められているのかを知ることができ、競合よりも選ばれやすい駐車場を経営することができるようになるでしょう。

︎専門業者への相談

より高い利回りを目指すのであれば、やはり専門家に相談するのが一番です。土地選びのノウハウから過去の実績データまでさまざまな情報を得られるため、より効率的に高い利回りを出すことができるでしょう

まとめ

駐車場経営自体は利回りが高いとはいえませんが、工夫次第でより高い利回りで収益を安定させられるかもしれません。駐車場経営はもともとローリスクで安定した収益が見込めるので、人気も高く初めての不動産投資にもおすすめです。表面利回りや実質利回りについてもよく理解し、土地選びなどを工夫してより高い利回りを目指しましょう。周辺環境やニーズを理解するのも大切ですが、ランニングコストをなるべく抑えたり専門家に相談することでより高い利回りを実現することができるようになります。実際に利回りを判断する際は表面利回りと実質利回りをじっくり比較検討してみてください。

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